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看護師の転職理由ランキング 病院を辞めた理由をまとめました。

ここでは、日本医療労働組合連合会(以下、医労連)が行った労働実態調査と、厚生労働省が行った「看護職員就業状況等実態調査」の結果から、看護師が病院を辞めた理由についてまとめていきます。

 

看護師離職率の現状

 

公益社団法人日本看護協会(以下、日本看護協会)が2015年に発表した病院看護実態調査によると、2014年度の看護職員離職率は常勤職員で10.8%、新卒で7.5%でした。

 

常勤の離職率は2013年度が11.0%。前回と比べると0.2%減少しているものの、ここ5年で見ると10.8%〜11.0%で推移しており、ほぼ横ばいといえます。また、新卒の離職率は2013年が7.5%。こちらは前年と変わらない数字となっています。

 

規模別の離職率で見ると、99床以下で常勤12.7%、新卒14.9%のように新卒・常勤ともに小規模になるほど離職率が高く、500床以上だと常勤10.3%、新卒6.5%のように新卒・常勤ともに離職率が低くなる傾向にあります。

 

4人に3人が看護師を辞めたいと思っている

 

医労連が発行している雑誌「医療労働」の調査によると、「仕事を辞めたいと思ったことがあるか」という質問に対し「いつも思う」と答えた人が19.6%、「ときどき思う」と答えた人が55.6%、この2項目合計で75.2%となった。

 

この数字から見ると、現在就業している看護師のうち4人に3人は実際に転職する人も含め「辞めたい」と思いながら日々の業務に当たっていることが分かります。

 

退職しようと思う理由は?

 

厚生労働省の看護職員就業状況等実態調査によると、主な退職理由として18項目が挙げられています。

 

出産・育児のため 22.1%
結婚のため 17.7%
他施設への興味 15.1%
人間関係がよくないから 12.8%
超過勤務が多いため 10.5%
通勤が困難なため 10.4%
休暇が取れない・取りづらいため 10.3%
夜勤の負担が大きいため 9.7%
責任の重さ・医療事故への不安があるため 9.6%
本人の健康問題のため 8.6%
給与に不満があるため 8.0%
家族の健康問題・介護のため 6.9%
進学のため 6.3%
キャリアアップの機会がないため 4.4%
他分野(看護以外)への興味 4.1%
教育体制が充実していないため 3.7%

看護職員にむかなかったため 1.0%
定年退職のため 0.4%

 

医労連の労働実態調査で、仕事を辞めたいと思う主な理由として挙げられているのは、次の9つあります。

 

人手不足で仕事がきつい 44.2%
賃金が安い 33.9%
思うように休暇が取れない 33.1%
夜勤がつらい 31.6%
思うような看護ができず仕事の達成感がない 27.8%
職場の人間関係 21.0%
家族に負担をかける 18.2%
医療事故が不安だから 12.2%
医療・看護の高度化についていけない 10.1%

 

看護師は数ある職業の中でも、転職や退職が多い職業です。
退職理由は大きく3つに分けられます。

 

・ライフステージの変化

 

女性が9割超を占める女性優位の職業ということもあって、「出産・育児」、「結婚」を理由にして退職した人が多くなっています。その他、家族への負担や介護を理由として退職される看護師も、ライフステージの変化による退職といえるでしょう。

 

家族への負担や介護を理由にする看護師は、20代では少ないものの、30代前半で26.0%、30代後半で31.3%となり、3〜4人に1人は家族への負担や介護を理由にしていることがわかります。

 

・職場への不満

 

人間関係への不満や給与への不満が、これに該当します。

 

看護師は初任給こそ高いものの、昇給カーブは緩やかで昇給しにくいという現実もあり、実際に退職した人、辞めたいと思っている人ともに理由として挙げやすい項目です。

 

給与の不満は特に夜勤専従が高く、56.1%となっています。

 

・困ったことがあっても、なかなか改善されない

 

教育体制やキャリアアップ、残業・夜勤の負担、休暇の取りづらさ、人手不足などがこれに該当します。

 

人手不足を理由にあげる人は、特に20代に多く20歳〜24歳で48.4%、25歳〜29歳で51.3%と、20代の半数近くが人手不足を不満に思っていることがわかります。

 

勤務形態別で見ると、3交代で47.7%、2交代で48.9%、夜勤専従で46.3%と半数近くの看護師が不満を持っています。一方で日勤のみの看護師も33.2%が不満を持っており、勤務形態をとわず不満を持っている人が多いことがわかります。

 

・本人に起因するもの

 

進学、責任の重さや医療事故への不安、健康問題、通勤に関することがこれに該当します。

 

超高齢化社会に入ったこともあり、病院だけでなく介護施設や一般企業などでも看護師が求められています。その一方で、看護師の人数が不足している病院・施設が増えているのが現状です。

 

厚生労働省も資格を持ちながら就業していない潜在看護師の発掘を行っていますが、これも思うように進んでいないのが現状です。過酷な労働環境によって、うつ病などの精神疾患にかかる看護師が増えているため、休職を余儀なくされ、その後退職する看護師が多くいます。

 

その他、病棟に勤務する看護師にとっては、やはり夜勤は避けて通れません。交代制で勤務している看護師、夜勤専従で働いている看護師ともに医療事故への不安を口にする人は多く、このことが理由で退職する看護師も少なくありません。

 

年代別に見た理由

 

20代では人間関係への不満が大半です。20代であれば経験も浅いため、質問する機会も多いものの、職場の雰囲気から質問できる雰囲気にないことで不満を抱く傾向が強いようです。

 

30代になると、主任に昇格する人も多くなります。そこで、給与への不満やキャリア・スキルアップへの不満が大きくなる傾向にあります。

 

その他、結婚・出産・子育てなどのライフイベントの変化も起こりやすいのが30代の特徴です。そのため、通勤に関する理由で辞める看護師や勤務形態を変えたいという理由で辞める看護師も出てくるようです。

 

40代になると、看護師長や部長などの上級管理職になる人も増えます。そのことから、給与への不満や人間関係への不満を訴える人が多くなる傾向にあります。スキルアップしたい人や通勤面を考える人も少なからずいますが、大半は給与や人間関係の摩擦を原因として退職する傾向が強いようです。

 

50代になってくると自身の体力や健康的な面を考慮して退職する看護師も増えてきます。そのため、それまで病院で勤務していた看護師も、体力的な負担が少ない職場を求めて転職を考える人が出てきます。

 

その他の理由は?

 

その他に挙げられる理由として多いのは、「ハラスメント行為をされた」ということです。

 

これは、医師からもしくは主任・師長などの上司からの暴言・パワー・ハラスメントや患者・家族からのセクシャル・ハラスメントがあります。

 

一例をあげると、このような点が挙げられます。

 

看護師長・主任などから

 

独身者に対して「どうせ暇なんだから」といって残業を命令される
休みの希望を「我慢しなさい」と言われ、なかなか取らせてもらえないなど

 

医師から

 

看護師に対して、見下した態度を取る
ミスに対して、執拗に必要以上に責め立てるなど

 

患者・家族から

 

家族から怒鳴られる
患者に連絡先を執拗に聞かれるなど

 

まとめ

 

多くの看護師が看護の仕事にやりがいを持って取り組んでいます。医労連の労働実態調査では、「強く感じる」と答えた人が11.4%、「少し感じる」と答えた人が60.3%、合計71.7%でした。

 

その一方で、家族への負担や人手不足による慢性疲労などの理由でやめざるを得ない状況に追い込まれています。

 

特に病棟に勤務する看護師は、常に緊張を強いられているのが現状です。

 

少しでも働きやすい環境を作ることが求められます。

 

参考

 

看護職員就業状況等実態調査結果(2010年8月〜2011年1月)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017cjh-att/2r98520000017cnt.pdf

 

医療労働(医労連、2013年調査)
http://irouren.or.jp/research/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%AE%9F%E6%85%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB.pdf

 

2015年 病院看護実態調査(日本看護協会)
http://www.nurse.or.jp/up_pdf/20160418114351_f.pdf

 

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